狩猟おすすめ本リストー散文
狩猟に具体的に役に立つというより、これから狩猟を始めたいとか、動物の命を奪うことってどうなん?という葛藤がある時におすすめかもしれない本のリストです
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「山と獣と肉と皮」繁延あづささん著
猟師ではない著者が、ご近所に住む凄腕の猟師さんと知り合いになり、イノシシの肉をもらい、猟に同行するようになる
イノシシの生と死をめぐる思いが、日々の生活の中でイノシシを食べることと共に変わっていく
狩猟に関わることで起きた、自分の変化の言語化としてピカイチの本だと思う
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「けもの道の歩き方」千松信也さん著
前作「ぼくは猟師になった」の時から、なにか違う視点を持つ人だと思っていた
今回の本では熟成されつつある猟師として、たとえばドングリの種類によって、落下時期が違い、それによってイノシシの獣道が変わっていく様など、具体的に面白い話も多い
またナラ枯れは折れて危ないという一般的な見方に対して、森全体の新陳代謝からしたら、ナラ枯れによってスペースができて新たな新芽が育つし必要なことだと、自然全体の循環を見る視点にハッとさせられる
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いくつかの狩猟本を読んでいると、猟師によって銃だけを使う、罠とナイフだけなど色々な方法論があって、それぞれに哲学があることに気づく
動物にできるだけ苦痛を与えないことと、自分の経験と能力、その場所の特性、の3つが重なるところで狩猟方法が決まってくる
大事なのは、いい師匠に出会えたからこそ狩猟を続けることができて、経験を積むことができたという気がする